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【学校調査】赤坂の伝統校がSSH指定で大注目!山脇学園の「理系教育」と「自走力」の育て方

こんにちは。「都会のはしっこ、2LDKで育ててます。」の管理人です。

日々、様々な学校の魅力を調査しては、教育トレンドの把握や自分の中の価値観をアップデートする毎日です。

これまでの学校調査記事はこちらにまとめています。

さて、先日録画していた「ブラタモリ」を見ていたら、東京・青山通りの特集で、立派な武家屋敷門の持ち主として紹介されていたのが、今回調査する「山脇学園」でした。

https://www.yamawaki.ed.jp/blog/4335/より

赤坂の一等地にある伝統的な女子校というイメージでしたが、調べてみると、実はとても先進的な取り組みをされていることが分かりました。

今回は、その伝統と革新の魅力に迫ってみたいと思います。


3行まとめ

  • 赤坂の伝統女子校でありながら、2024年度からSSHスーパーサイエンスハイスクール)指定を受け、先進的な理数教育に力を入れています。
  • 教科の壁を越える「クロスカリキュラム」や多彩なグローバル教育で、これからの社会で活躍できる総合知を育む環境が整っています。
  • 独自の「志教育」を軸に生徒の「自走力」を引き出し、現役進学率9割超という高い実績に繋げています。

赤坂の一等地に佇む伝統校

【基本情報】

  • 設置区分: 私立
  • 性別区分: 女子校
  • 系列校:
  • 高校募集:

なんといってもこの立地、すごいですよね。赤坂見附、赤坂、青山一丁目、永田町と、4駅が徒歩圏内。まさに都心の真ん中です。

そんな場所にありながら、歴史を感じさせる武家屋敷の門が迎えてくれるというギャップが素敵です。

グローバル教育への本気度がすごい!多彩な研修プログラム

山脇学園の教育を調べていて特に驚いたのが、グローバル教育の充実ぶりです。
希望制が中心ですが、中学1年生から高校2年生まで、国内外で多様なプログラムが用意されています。

どんなプログラムがあるのか、一つずつ見ていきます。

英語イマージョンウィーク

  • 研修地: 国内
  • 期間: 3日間
  • 対象者: 中学1年生・中学2年生(希望制)
  • 研修内容: 英語だけを使う3日間の夏期集中講座。ネイティブスピーカーの先生方と一緒に多彩な活動に取り組むようです。中学の早い段階で、国内にいながら英語漬けの環境を体験できるのは貴重ですね。

ブリティッシュヒルズ研修

  • 研修地: 福島県・ブリティッシュヒル
  • 期間: 2泊3日
  • 対象者: 中学2年生(希望制)
  • 研修内容: パスポートのいらない英国、として有名なブリティッシュヒルズでの語学研修。日本にいながら本格的な異文化体験ができる人気のプログラムですね。

オーストラリア語学研修

  • 研修地: オーストラリア(シドニー
  • 期間: 13日間
  • 対象者: 高校1年生(希望制)
  • 研修内容: ホームステイをしながら現地の語学学校に通い、午後は文化体験、という海外研修の王道スタイル。現地高校生との交流会もあるようで、生きた英語と文化に触れる良い機会になりそうです。

オーストラリアターム留学

  • 研修地: オーストラリア(Academy of Mary Immaculate、Mater Christi)
  • 期間: 70日間
  • 対象者: 高校1年生・高校2年生(希望選抜制)
  • 研修内容: 提携校で約2ヶ月半、現地の生徒と一緒に学ぶターム留学。選抜制ということもあり、より高いレベルで語学力と国際感覚を磨きたい生徒向けの本格的なプログラムですね。

1年留学プログラム

  • 研修地: イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリア
  • 期間: 1年間
  • 対象者: 高校1年生(希望選抜制)
  • 研修内容: 英語圏の高校と提携して行う1年間の長期留学。ここまで来ると、将来海外の大学進学も視野に入ってくるレベルですね。

英語チャレンジプログラム(中3)- イギリス研修

  • 研修地: イギリス
  • 期間: 10日間
  • 対象者: 中学3年生 英語チャレンジプログラム Intermediateクラス(希望制)
  • 研修内容: 中3の希望者が参加できるイギリス研修。現地のサマースクールに参加し、ホームステイか寮生活を体験するとのこと。多感な時期に本場の文化に触れる経験は、その後の学習意欲に大きく影響しそうです。

英語チャレンジプログラム(中3)- OIS研修

  • 研修地: 沖縄県・オキナワインターナショナルスクール(OIS)
  • 期間: 6日間
  • 対象者: 中学3年生 英語チャレンジプログラム Advancedクラス(希望制)
  • 研修内容: こちらは国内ですが、沖縄にあるインターナショナルスクールでIB(国際バカロレア)の授業を体験するという、非常にユニークなプログラム。海外に行かずとも、世界基準の教育に触れられるのは大きな魅力です。

国際教養コース(ILA)アメリカ研修

  • 研修地: アメリカ(トップレベルの大学)
  • 期間: 10日間
  • 対象者: 高校1年生 国際教養コース(ILA)
  • 研修内容: 高校で設置されている「国際教養コース」の生徒が対象。アメリカのトップ大学で、現地の教授や大学生とディスカッションなどを行うという、かなりハイレベルな内容。将来、世界を舞台に活躍するための土台作りですね。

国際教養コース(ILA)OIS長期研修

  • 研修地: 沖縄県・オキナワインターナショナルスクール(OIS)
  • 期間: 約2.5か月
  • 対象者: 高校1年生 国際教養コース(ILA)(選考有・定員約5名)
  • 研修内容: こちらも国際教養コースの生徒向けで、OISでの長期研修。選考ありの少数精鋭で、国内にいながら海外留学と遜色ないIB教育を受けられるという、画期的なプログラムだと感じました。

伝統と革新が融合!山脇学園ならではのユニークな教育

多彩なグローバル教育に加え、山脇学園には生徒の力を引き出すユニークな取り組みがたくさんあります。特に私が注目したのはこの3つです。

1.【未来のリケジョを育成】2024年度からSSH指定校に!

私が今回一番驚き、そして魅力を感じたのが、2024年度からSSHスーパーサイエンスハイスクールの指定校になったというニュースです。

https://www.yamawaki.ed.jp/education/ssh/より

SSHは、国が先進的な理数系教育を推進する学校を指定する制度。伝統ある女子校である山脇学園が、国際的に活躍できる科学技術人材の育成を目的とした「基礎枠」で採択されたというのは、本当に大きな一歩だと感じます。

これは、将来理系の道に進みたいと考えている女の子、いわゆる「リケジョ」を目指すお子さんにとって、最高の環境が用意されたということではないでしょうか。今後の具体的なカリキュラムの発表が非常に楽しみです。

実際の生徒研究が公開されていました。 「クモの糸の強化」や「パクチーの虫除け効果」など興味深いテーマがたくさんありますので、 ぜひ見てみてください。

2.【教科の壁を越える学び】独自の「クロスカリキュラム」

次に特徴的だと感じたのが、「クロスカリキュラム」という独自の学び方です。

これは、国語、数学、理科、社会…といった教科の垣根を取り払い、様々な視点を融合させて一つのテーマを学ぶ「総合知」を育むための取り組みだそうです。

例えば、「環境問題」というテーマ一つとっても、科学的な視点、社会的な視点、歴史的な視点など、様々な角度から考える力がこれからの社会では求められます。そうした力を、中高の段階から教科横断型の授業を通じて養っていく。知識を覚えるだけでなく、「知識を使って考える力」を育む、非常に先進的な教育システムだと感じました。

3.【現役進学率9割超の秘密】生徒の自走力を促す「3つのアイランド」

そして、高い進学実績を支える仕組みとして紹介されていたのが「3つのアイランド」というユニークな学習環境です。

テレビ番組「THE 名門校」でも特集されていたようですが、これは単なる自習室ではないようです。生徒たちが自分の学習スタイルに合わせて場所を選び、主体的に学びを進めるための空間とのこと。

教員に質問しやすいカウンターがあったり、仲間と議論できるスペースがあったりと、生徒の「学びたい」という気持ちをあらゆる角度からサポートする「仕掛け」が詰まった場所なのだと推測します。こうした環境が、生徒一人ひとりの「自走力」を引き出し、現役進学率9割超という素晴らしい結果に繋がっているのかもしれませんね。

その他、山脇学園を支える教育の柱

もちろん、山脇学園の魅力はこれだけではありません。これらの先進的な取り組みを支える、しっかりとした土台があります。

  • 志教育システム: 「志を立てれば、きっと叶えられる」をスローガンに、生徒一人ひとりの「志」を見つけ育む、学校全体の教育の根幹です。「自走力」や「ごきげんマネジメント」といった力を育みます。
  • 創立120年を超える「秀峰三姿」の精神: 校章に込められた、誠実さや自律心を育む伝統的な人間教育の土台が、生徒たちの心の成長を支えています。
  • 積極的な大学連携文化活動: 芝浦工業大学東京農業大学北里大学といった大学との連携プログラムや、他校との演劇ワークショップなど、視野を広げる実践的な学びの機会が豊富に用意されています。

おわりに

今回、山脇学園を調べてみて、正直なところ「伝統あるお嬢様学校」という当初のイメージが良い意味で大きく覆されました。

赤坂という都心の一等地にあり、武家屋敷の門という歴史的なシンボルを持ちながら、その教育内容は驚くほど先進的で、未来を見据えているという印象です。

特に、2024年度からのSSH指定は、女子の理系進学を力強く後押しするものであり、大きな注目点です。

それに加え、「クロスカリキュラム」「3つのアイランド」といった具体的な仕組みが、生徒の主体性を引き出す「志教育」という大きな幹から枝葉のように伸びている。
教育方針に一貫性があり、非常に魅力的だと感じました。

「理系の分野に進みたい」「主体的に学ぶ姿勢を身につけてほしい」「都心の充実した環境で、多様な経験を積んでほしい」…そんな願いを持つご家庭にとって、山脇学園は非常に魅力的な選択肢の一つになるのではないでしょうか。

ではでは。