こんにちは。「都会のはしっこ、2LDKで育ててます。」の管理人です。
2025年7月12日に放送されたNHKスペシャル『知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?』「AIは人間を超えるか」、ご覧になった方いらっしゃいますでしょうか?
録画していたものをようやく見たのですが、なかなか面白かったです。
AIの正体は「予測するだけ」のマシン?
2ヶ月に1度の放送の新番組とのことで、今回は東京大学の松尾豊教授が登場し、AIの本質に迫る話が展開されていました。
中でも印象に残ったのが、
「生成AIは“質問に答えるマシン”ではなく、“次に来る言葉を予測するマシン”である」
という解説。
私自身も仕事柄、生成AIを駆使する立場にいるので、なんとなく理解しているのですが、改めてしっくりきました。
たとえば「今日は天気が…」と言われれば、「いい」「悪い」「くずれる」など、文脈にふさわしい単語を予測して続ける。 生成AIは、これを確率的に行っているだけの存在なんです。
でもこの「だけ」が深い。
創造力の根っこにある「予測」という能力
実際、私たち人間の創造力も、この“予測”の仕組みに強く依存しています。
番組内でも紹介されていた通り、小説を書く、映画のストーリーを構成する、音楽をつくるといった行為は、すべて「次に何が来るか」をある程度予測して進めていくもの。
読者や視聴者の期待(=予測)をあえて裏切ることで、「驚き」や「閃き」を生み出す。
この構造って、まさに予測とズレの操作そのものなんですよね。
予測と裏切りが創造性を生む
これまで「創造性」とは、ひらめきや独自性のような“突発的な何か”として語られることが多かったと思います。
でも、「予測をうまく裏切ること」こそが創造性の鍵だと考えると、話がだいぶ整理されます。
- 予測できる=構造を理解している
- 裏切れる=相手の期待を操作できる
つまり、創造とは構造の深い理解と、それを逸脱するセンスの両輪で成り立っている。 AIがやっているのは、前者の「構造の学習と予測」であり、そこには人間と通じる部分がある。
人間の知性も「予測力」でできている?
番組を見終えて、ひとつ大きな問いが心に残りました。
「私たちは、どこまで“予測”に支配されているのか?」
会話、学習、創造、感情—— 意識していないところで、私たちは驚くほど“次を読む”ことに依存しているのかもしれません。
そして、裏を返せばこうも言えます。
「予測精度を高めることが、知性を育てることなのでは?」
これは、教育の現場でも、仕事でも、子育てでも、かなり普遍的に通じる視点のように感じました。
AIを鏡にして、自分たちの知性を見つめ直す
生成AIは、「次の単語を予測するだけ」のマシン。
でもその仕組みを知れば知るほど、「人間も、案外それに近いかも」と思わされる。
そしてその“予測力”を超えて、驚きや感動を生み出すのが人間の創造性。
AIを見つめることで、私たち自身の知能や創造性を、改めて問い直す。 そんな視点をくれる番組でした。
ではでは。
