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【教育特集⑥】子どもの“やり抜く力”は育てられる?非認知能力と人生の成功の関係

こんにちは。「都会のはしっこ、2LDKで育ててます。」の管理人です。

前回の記事(【教育特集⑤】)では、

学力は“生まれ”ではなく、“関わり方”で決まる

という教育経済学の視点をご紹介しました。
今回はその続きとして、学力だけでは測れない「非認知能力」にフォーカスします。


非認知能力とは?——“テストに出ない力”が未来を変える

学力(テストで測れる能力)はもちろん大事ですが、
教育経済学が近年注目しているのが「非認知能力」です。

非認知能力とは、忍耐力・自制心・やり抜く力・協調性・自己効力感など、テストでは測れない内面的な力のこと。

そして驚くべきことに、この“見えない力”こそが、
将来の年収・学歴・幸福度に強い相関があると、多くの研究が示しています。


非認知能力と人生成果の相関:エビデンスで見る

非認知能力の要素 将来への影響(研究より) 出典
自制心(自己コントロール 学力・進学率・収入・犯罪率との関連 Mischel et al. (1972), Heckman et al. (2006)
やり抜く力(GRIT) 大学卒業率・キャリア持続・メンタルヘルス Duckworth et al. (2007)
協調性・共感性 チーム活動や社会的成功、職場での継続率 OECD (2015)
自己効力感(self-efficacy) 新しい挑戦に対する行動意欲・継続意識 Bandura (1997)

「学力が同じでも、“やり抜く力”のある子のほうが、人生の満足度が高い」という調査結果も多数あります。


非認知能力は“育てられる”

ここが重要です。
非認知能力は「性格」や「先天的資質」ではなく、環境と経験によって育つというのが教育経済学の共通認識です。

Heckmanらの研究によれば、非認知能力は就学前から小学校低学年が最も伸びやすい時期
しかも、就学後のトレーニングでも十分効果があることが確認されています。


我が家で実践中!非認知能力を育てる関わり方

習慣・しかけ 育まれる力 工夫ポイント
毎日の「やりきる時間」づくり やり抜く力(GRIT) 公文+家庭学習で「完了」を意識。1ページでも「最後までやったね!」と褒める
自分で選ばせる(選択肢を用意) 自己決定感 朝の服選び、勉強順、遊びの予定など、決める練習を日常に
お手伝いと役割分担 協調性・責任感 家の中での“ミッション”を与え、「頼られてる感」を作る
小さな成功を言葉で認める 自己効力感 「すごいね」より「昨日より速くできたね!」など具体的に成長を伝える
週末は自然・外遊びで発散 自己調整力・感情制御 遊びの中でのケンカや失敗から学ぶことも多い

教育経済学が伝えるメッセージ

教育経済学者のジェームズ・ヘックマン(James Heckman)はこう言っています:

「人生の成功を左右するのは、IQではなく、“性格的な力”だ」

非認知能力を育てることは、
高価な教材を買ったり、受験に走ったりするよりも、
ずっと確実で長期的なリターンを生む“投資”になるのです。


おわりに:「できるようになったね!」の積み重ねが力になる

子どもがテストで点を取れなかった日でも、
「諦めずに最後までやりきった」など、
日常にはたくさんの“見えない成長”があります。

それを見つけて、言葉にして、認める

これが非認知能力を育てる、親としてのいちばんの関わり方かもしれません。

ではでは。


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